8.有田焼の特色は?

8.有田焼の特色は? 有田陶磁美術館

◇有田の磁器は1616年(元和2)、朝鮮半島から渡って来た陶工の李参平が、泉山で磁器の原料となる陶石を見つけ、白川の天狗谷窯で焼き上げたことに始まるといわれます。その後1640年代になると、南川良山の酒井田柿右衛門によって色絵の技法もはじめられ、佐賀藩の保護のもとで産地としての体制をととのえ、海外への輸出も盛んになりました。
◇この有田陶磁美術館には、有田皿山や周辺で焼かれた陶器や磁器などの古陶磁から、明治時代のものまで展示してあります。1954年(昭和29)に開館しましたが、建物は明治初期の石倉で、焼き物の製品倉庫として使われていたものです。中に入ると、磁器づくりにはげむ職人たちを描いた「染付有田職人尽し絵図大皿」「赤絵狛犬」(ともに佐賀県重要文化財指定)をはじめ、遠くヨーロッパまで輸出された「染錦桐鳳凰文蓋付壺」など有田焼の名品の数々を見ることが出来ます。
◇長い歴史のなかで完成された有田焼は、一般的に古伊万里・柿右衛門・鍋島藩窯の3様式に分けられます。
◇古伊万里様式は、伊万里の港から船積みされたのでこの名があります。朝鮮や中国の影響ではじまった有田焼は、中国の磁器とかわらないものが出来るようになり、染付・染錦・金爛手などとよばれる焼き物が作られました。これらの品物はオランダ東印度会社によって、ヨーロッパへ大量に輸出されました。柿右衛門様式は、日本画的な構図や、乳白色の濁手の技法は独特の美しさで海外にも広く影響をあたえ、その伝統技法は国の重要無形文化財に指定されています。もう一つの鍋島藩窯様式は、藩主が使う食器や、大名、幕府への献上品としてつくられました。青味がかった磁肌に描かれた染付や色絵文様は格調高く気品にあふれ、国の重要無形文化財に指定されています。
(百田節子)

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